第二回「日本型リベラルアーツ」推進委員会

2021年11月30日に、第二回「日本型リベラルアーツ」推進委員会を開催しました。自啓共創塾の実施状況や来期の計画を報告するとともに、様々な立場での日本型リベラルアーツの推進について情報共有していただきました。

議事の内容

 

1.冒頭挨拶

共同議長 荒木 勝  岡山大学名誉教授・東京逍遥塾塾長

     田村 哲夫 渋谷教育学園理事長

     尾崎 哲  駐リトアニア大使(元経済同友会幹事)

特別顧問 小林いずみ 元経済同友会副代表幹事

来  賓 松川 るい 参議院議員

 

2.「自啓共創塾」の実施状況

塾長 井上淳也 

塾頭 根本英明 栗原康剛 一木典子

・日本型リベラルアーツ塾「自啓共創塾」の実施状況についての説明

第一期は、2021年5月開講、月2回のオンライン開催で、12月21日に終了予定

・第二期は、2022年5月開講を前提に、近々、協賛企業募集、塾生募集を開始予定

 

3.「日本型リベラルアーツ」教育の推進について

報告 土居征夫 山口秀範、井上真祈子 渥美育子 露木順一

私塾:寺子屋モデルの普及、小中一貫校の開設(山口秀範)

   陽明学私塾の活動(難波征男)

・家庭教育:ダイアローグ・ラーニング・Co-musubi(井上真祈子)

・地域教育:地域人材の育成(鈴木秀顕)

・企業人教育:企業内研修への活用等

・教育現場との連携:塾への教師・講師の参加

①世界目線の教育との連携(渥美育子)

②二宮尊徳栃木五感塾に参加して(露木順一)

③中学・高校・大学での試行 ※敬称略

 

4.意見交換

【自啓共創塾の第一期実施状況と第二期計画案】

11月30日の「日本型リベラルアーツ」推進委員会に報告された内容です。


第一回「日本型リベラルアーツ」推進委員会

2021年2月20日に、第一回「日本型リベラルアーツ」推進委員会を開催しました。

「自啓共創塾」を推進し、全国的な同種の私塾等の活動を支援して、日本の次世代リーダー育成基盤の再構築をめざす組織として、「日本型リベラルアーツ」推進委員会(呼びかけ人下記)が設置されることになりました。

荒木 勝 岡山大学名誉教授・東京逍遥塾塾長

田村哲夫 渋谷教育学園理事長 

尾崎 哲 元経済同友会幹事 

栗原康剛 Japan Prideイニシアチブ発起人 

土居征夫 世界のための日本のこころセンター代表理事

 

今日本ではデジタル化とAI化の世界に遅れを取らないための教育改革が進みつつありますが、それだけではコロナ禍後の日本の再起は望めません。デジタル技術では改善・合理化しかできず、社会に真の価値をもたらすイノベーションは不可能です。

 

世界はAIを道具として使う統合智をもたらすリベラルアーツの方向に改革の梶をきっているのに、日本は周回遅れで出遅れています。

 

いま日本の一部の大学等では、リベラルアーツ教育導入の動きは始まっていますが、ギリシャ哲学に由来する欧米流のリベラルアーツ(自由で能動的市民となるための基礎的教養)を導入するだけでは、人類社会に日本ならではの新しい価値を創造する貢献はできません。

 

如何に世界の知識を吸収しても、こころの基盤に自らの歴史を経て形成された精神文化の土台のない状態では、世界や社会に貢献する力は生じません。

 

明治以降始められた近代化のための学校教育、進学教育の以前に、日本の長い歴史の中で蓄積されてきて幕末までに存在していた真の人間力養成の教育システムを再評価し、日本型リベラルアーツ教育として、再興築していく必要があります。

 

 日本型リベラルアーツとは、

①全ての学問のベースとして早くから学ぶべきもの

・欧米のように大学等の高等教育だけでなく初等中等教育段階から

・知識・論理に加え、感性、直観・身体智が、専門智に加え統合智が不可欠

②リーダーを役割と考え全ての人が学ぶべきもの

・日本はリーダー層とフォロアー層が固定化している社会ではありません

③「日本のこころ」の源流に立ち、世界に価値をもたらすもの