複雑で不透明な現代社会におき、統合智を発揮することにより世のため人のために活躍できる次世代リーダーの根幹を創るための日本型リベラルアーツ塾
自啓共創塾はその名の通り、自分のこころをひらき、 他者と共に創るという想いを込めた塾です。これは、リベラルアーツの構えのようなものだと考えます。
今の私たちが直面している正解が与えられない課題を解決するためには、自らの軸を持って考えるとともに、他者との対話を通じてよりより解を見出す力がリーダーには求められます。つまり、個別最適解ではなく統合智による全体最適解が導きだせることになります。
自啓共創塾とは、日本にいながら実はあまりよく知らなかった和のくに日本への留学です。
●日本人気が高まるなど海外との接点が増えているが、実は自分自身が日本についてよくわかっていないという方
⇒ 自啓共創塾では、切り口の異なる14の章立てで、和のくに日本を網羅的に学ぶことができます。
●哲学が大事だと感じているが、西洋哲学ではなく自分が肚落ちできる哲学がほしい方
⇒ 日本の奥深い伝統、文化、歴史などに立脚したリベラルアーツを学ぶことができます。
●普段の身のまわりに、伝統、文化、歴史、哲学などについて話し合える仲間がいない方
⇒ 毎回の少人数でのグループ・ダイアログで塾生同士がじっくり話し合うことで仲間が増えていきます。
「和」は同質性や同調圧力をもたらす考えだと誤解されることがあります。しかしその思想の根幹は、人はそれぞれ異なるということを前提としたうえでの共同体の健全で平和的な運営であり、独断専行を戒め話し合い(対話/ダイアログ)を重視する考え方です。
まさにここに日本ならではのリベラルアーツの鍵があります。そしてこれは日本が「Diversity &Inclusion」につながる考えを元々持っていることを示しています。
環境破壊、経済格差、民族紛争などの世界的危機が高まりVUCA時代と言われています。しかし日本では明治維新以降、工業化社会に最適化した画一的な教育を今なお続けており、危機や変化に対応するための学びが十分ではありません。
正解のない課題に対して統合智を発揮し、危機を克服してよりより世界を構築するような次世代のリーダーとなるためには、日本の伝統、文化、歴史等に根差したリベラルアーツにより、自ら肚落ちする価値観を持つことが何より大切です。
またこれこそが、多様な国や民族や文化が複雑に絡み合う世界におき、自らを見失うことなく人類が向かうべき道を見定め、その一員として活躍するための基盤となるのです。
この塾では、自調自考と参加者同士の対話を通じて日本のこころの源流を探り未来を創造するための、ご自身なりの洞察力を深め、大局観を養っていただきます。
リベラルアーツには、目前の有用性という束縛から離れ人間精神を開放することにより物事の本質を探究し見極めるという意味があります。
人類が危機に直面している今、欧米など世界の若者は祖先の歩みを振り返る学び、つまり、古代ギリシャ・ローマにルーツを持つリベラルアーツによる学びを深めています。一方で日本においても、先人たちが練り上げ時代を超えて私たちの生き方の土台となる、こころの文化や智慧が遺されており、それはこれからの世界に大きく貢献できる価値と普遍性を有しています。
これを私たちは「日本型リベラルアーツ」と名付けました。
そして、「日本型リベラルアーツ」とは、
・全ての学問のベースとして早くから学ぶべきもの
・リーダーを役割と考え全ての人が学ぶべきもの
・「日本のこころ」の源流に立ち、世界に価値をもたらすもの
だと考えます。
日本型リベラルアーツについて詳しくお知りになりたい方はこちらへ
前項で「リーダーを役割と考え、全ての人が学ぶべきもの」と書きましたが、いったいこれはどういう意味なのでしょうか。
例えば、アリストテレスの哲学では共同体をよりよく運営するための考え方が提示されていますが、ここで言う共同体運営とは、大きいものは国政ですが、小さいものは家政、つまり、生計を共にする最小単位である家まで網羅しているのです。国や企業だけでなく、家にもリーダーが必要なのです。
そして、共同体に属しているメンバーはそれぞれが得意なものや長所を持っており、その分野では他のメンバーに対してリーダーシップを発揮します。最近よく言われる、シェアド・リーダーシップがまさにこの状況を指しています。つまり、誰もがリーダーの役割を担うのです。これが次世代リーダーであり、すべての人が学ぶべきものという理由です。
学習プログラムは、日本の歴史、文化、価値観などについての多角的な視点から学んでいけるよう、独自教材「世界のための日本のこころ」の1~15章に沿って構成されています。具体的には、5月から12月に月2回ずつ全15回のプログラムです。(プログラム詳細はこちらへ)
リベラルアーツでは、各章の知識を得ることが目的ではなく、その本質的な考え方や意味に触れ、感じ、掴み、また、それについて疑問を持って問いを立てることも含めて自ら考えることがなにより大事です。
1.世界が期待する日本のこころとは
2.日本のこころを育んだ源流に何があるか―神・仏・儒の習合、禅・Zen、和漢洋の思想
3.地球環境の保全・人類の共生を支える日本のこころ―縄文以来の日本的霊性と神道について
4.政治思想と社会倫理の元にある日本のこころ―孔孟思想と陽明学等日本の儒教について
5.日常の生活習慣がつくり上げる日本のこころ―漫画・働き方・礼・女性活躍
6.真のサムライとは?―剣道・弓道・合気道に見る武士道のこころ
7.明治維新の立役者の生きざまを支えたもの―西郷隆盛・勝海舟・山岡鉄舟
8.聖徳太子の和の精神から世界・人類共生への日本のこころを考える
9.匠の道・茶道・書道・美術・文学等から日本のこころを探る
10.幕末から今日につながる実学・平等・人権・分権の思想
11.世界に貢献する日本型産業の精神の源―公益資本主義、石田梅岩、渋沢栄一等
12.グローバル時代における日本語の大切さ
13.世界に求められる日本型リベラルアーツとは
14.人工知能(AI)の時代と人間力
15.これからの世界・社会に立ち向かう日本の夢(ビジョン) ※15回目は塾生によるショートスピーチ
自啓共創塾では、最終発表会を除く第1回から第14回まで下記の図のような学習サイクルをとっています。学習の中心は、塾生が主体的に参加する当日のグループダイアログを全体セッションです。教材を読むことや話題提供者の講話を聴くことにより新たな知識を得ることはあるかもしれませんが、それは学びの中心ではなく、あくまでも塾生同士で対話をしながら自らの考えを広げたり深めたりするための題材やきっかけなのです。
自調自考
自啓共創塾では、塾生の「自調自考」を何より重視します。ここでは、知識を得ることを目的としておりません。「自ら問いをたて、自らその解を考える力」を伸ばすことを目的としています。
多様性と気づき
自ら問いを立てるためには、多くの「気づき」を得ることが重要です。それには、普段身の回りにいない人と普段しないような対話をすることが効果的です。多世代、多様なバックグラウンドの塾生の話を聞くことで、驚き、発見、違和感を得ることができます。
グループダイアログ
人は人と対話をすることで考えを広げたり深めたりすることができます。ここでは、一方的に講義を聴き、講師に質問をして教えてもらうことを目的とはしません。少人数グループに分かれての「グループダイアログ」こそが学びの場だと考えています。
魅力的な話題提供者の方々
第1回から第14回に登壇する話題提供者はいずれも知見や経験豊富な魅力的な方々です。
新たな視点、新たな気づきを得られること間違いなしです。
卒塾された方々からメッセージを頂いています。
文化の多様性を許容しながら皆が共存共栄できるようなより善き世界を構築するためには、異なる文明間の衝突を避け、文明間の相互理解による人類共通文明の構築が求められます。
ただそれには、人間の根源における共感と受容を基礎とする信頼関係の構築が大切となるため、日本のこころの再発見が、より善き世界を共創するための世界のこころに通じる道になると考えます。
塾長 井上淳也
塾頭 根本英明 栗原康剛 一木典子 岩崎隆 冨田直子
事務局 井上淳也 土居征夫 根本英明 松本亮太 柏木満美