東京逍遥塾塾長 岡山大学名誉教授 荒木 勝 様


日本型リベラル・アーツの勧め

 

一体全体、リベラル・アーツとは何でしょうか。

世間に通用しているリベラル・アーツとは、音楽を含めた幅広い教養、文系と理系を統合できる知識、理性的批判的な判断力を養成すること、基礎的学力、専門知識を支える基礎知識、とりわけ数理的解析力、等々、とされています。

 

しかし、リベラル・アーツという言葉は、古代ギリシャ語のエピステーメー・エレウテラー、ラテン語のアルス・リベラーリスという言葉の英訳ですが、その真の意味は、アリストテレスによれば、以下のように要約されます。

 

「互いを自由平等な人間として尊重し、互いに対して広い寛容な心を持ち、互いに正しいとされることを、議論によって探り、自分の言葉に誠実であり、自分の行為が品格を持つように、人びとを導く知恵と知識」

 

自敬共創塾は、そうしたリベラル・アーツを、日本の歴史のなかで蓄積された善き伝統の中に探り、しかもそれを、あくまでも、自主的に(自敬)、共同の議論を通じて(共創)追求しようとする、学びの場です。

 

孔子も次のように言っています。

「憤せずんば啓せず」(知りたい、知りたいと煩悶しないならば、他者は、明らかに説明することもできない)『論語 述而編

また次のように言っています。

「君子は器ならず」(優れた人物は、どれか一つの分野の道具にはならない)『論語 為政編』

 

自分自身の古い殻を破り、自分の拠り所を古典やすぐれた人物の足跡に学び、また日本の現状を憂え、世界の混乱の原因を探ろうとする多くの方の参加を歓迎したい。